暮らしと住まいについて考えています。
よいアンケートのつくりかた
よいコミュニケーションの仕方はよい問いをすること
その問いの方法のひとつは、アンケートだ。

このアンケートでの大事な方法論。

聞きたいことの核心を直接聞いていはいけない。大事なことは分析によって浮かび上がってる答えであって、答えを直接聞いてはいけない。事実の積み上げから回答者も普段意識していないような答えを発見することがアンケートの醍醐味といえる。

いきなり好きか?とか、不満は?とか、困ったことは?などというようなことは聞いてはいけない、回答者が、考え込んでしまってはいけない。なるべく考えずに、単純なことを聞いた方がよいようだ。よく行うのは「日常の行動」を聞くことだ。たとえば「昨日朝起きてからの行動は?何時に起きて何をどのくらいしたか?」と言ったような質問である。
アンケートで重要なのはこの事実である。事実が大量に集まることにより、そこから多くのことが発見できるのだ。傾向値や平均値も見えてくるし、その値と自分を照らしあわすことで見えてくる自分への気づきが生まれる、その気づきが、「へーそうなんだ」「なるほど」と言った共感をつくることにつながる。

カウンセラーの友人に聞いた話だが、この手法は彼らもよく使うという。患者さんには直接病状を聞くのでなく「朝起きてから何をしたか」というような行動について質問することは病状を理解するのに有効だと言う、そこには本人も気付いていない無意識のうちに行っている行動や、課題を発見していくことにつながるという。抽象的な、そして深く考え込んでしまうような問いにはあまり真実は含まれていない、またそこからの発展は意外と少ない。ここでも事実の中からなにかを読み取ることが大事だ。


アンケートとは、目に見える、またはわかりやすい事実の集積から意識下におきていることを読みこんでいくことだ。




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問いかけについて
思わず参加したくなる問いかけについて
それは、楽しい会話と似ている。楽しい会話をする人は、人が思いもよらないようなアイデアや視点をもっている。または同じように知っていても、より深く、正確に知っていたりすると、なるほどと思ったりする。WEB上でも同じことが言える。メルマガを書くときに注意をしているのは、なるべく平均値の話はしないようにしている。平均値を抑えたうえで、その偏差値の端のほうの話をするようにしている。
たとえば「靴をみんなどのくらいもっているか」という話をしようとする。アンケート結果は、仮に一人12足のくつを持っているとでたとしよう。そのときの分析は平均値を正確に話すものの、メルマガでは、2足しかもっていない人の話や、逆に一人で200足も持っているような人の話をする。場合によっては、実際にそういう方にお会いして、実物も見てみるとなお面白い。そこに2足しか持たない人の暮らし方に、読者は驚きや共感や場合によっては反論が生まれる、また200足ものもちかたに、商品開発のヒントがあるかもしれない。またそうした人の話に「靴」とは何なのか、靴についての普通の人が気付かないエピソードや視点があるだろう。もちろん手入れの仕方なども学ぶべきものもあるだろう。なにかを語る時、この偏差の両端のことを語るときに、思考が広がっていくように思える。

平均値はつねに調べなければならないが、その話は面白くない、常に偏差の両端のことを知る必要がある。
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寄り道を楽しむ
起点と終点だけを決める。次の絵を見てほしい。

都市計画の手法の一つである。ある街をつくるとしよう。起点と終点をまずは決める、すると数年後にはその間に道ができて街ができるという。しかしそれは必ずしもまっすぐできるのでなく、川のように地形に合わせたり、何かの原因で蛇行したりするかもしれない。その発展のプロセスは、自然発生的であり、住む人々にゆだねていくのである。住む人が自分たちで作り上げた街である、そこに暮らしがあり、生きられた街の姿がそこにある。近代の都市がそうであったようにグリッド状に均一なまち作りに比べれば、それは都市計画家としては不本意かもしれない、散歩であればまるで寄り道を楽しむようなものである。実はこのたとえは、合意形成の仕組みにとても似ている。

合意形成とは、何かをコントロールすることでなく、途中の寄り道を楽しむことである。参加者は気まぐれだ。蛇行することで、あえて自分の位置がわかり、理解が深まり、その理解が共感を生んでいく。価値が共有され感動が生まれる。始めから決められた計画では、参加者が楽しむ余地はないのだ。始めから決めては行けない、ずれることで、蛇行することで本来の姿が浮かび上がるのだ。

近代とは均質な思考を求めた時代だ。しかし今もう一度人間の尺度に合わせた思考プロセスが求められているといえないだろうか。
そしてこのことは、WEBというツールがあることで可能になる。WEBは時間や場所の制限を解放して、だれもが自由な時に好きなだけ、好きな場所で議論に参加できるのだ。
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問いかけの続き
昨日のコミュニティの問いかけについてもう少し続けてみる。
問いかけとはコミュニケーションの手法である。
そこには、話す方と聞く方の両方がお互いの想像力を引き上げる仕組みをもつ必要がある。その仕組みのためのキーワードは

「合意形成において、参加者すべて、無駄なことは何もない、すべての参加者が何かの役割を担っている」

実は通常会社の会議でも、また普段行われている会議は誰かの一部の声によって決まっている。しかしそれでは「あーそうなんだ」と思える共感のレベルまでに到達するような合意形成は行われていないのではないかと思っている。
ジグソーパズルをイメージできるだろうか?一つのパーツでは何を意味しているかはわからないものだが、それは集まって形ができるとやっと意味を理解できるものだ。パーツの中にはほとんど他のパーツと同じ柄だったりしても、他の場所ではその価値を見つけられない。どれ一つもなくてはならないパーツであり、余もない。合意形成とはこのようなものだと考えている。
参加する人すべてが全体を構成する、つまりあらゆる部分は全体の合意形成をする何かしらの役割を担っている、このことに気付いたときに、様々な意見の意味を解読する楽しみや、微妙な差異が意味を持ってくる。

次回は「参加したくなる問いかけ」について考えて見ようと思う。
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合意形成と問いかけ
問いかけについて

合意形成をしていくためのプロセスで最も大事なことは相手のことを聞くこと。そのためにこれまでアンケートという方法を大事にしてきた。ちなみに無印でのアンケートはほぼ月に一回多いときには1万人という膨大な数の人が回答してくれた。この時の経験から多くのことを学ぶのだが、やってみると「聞く」ということは、話すことより難しい、聞くためには、よい問いかけが必要だ。よい問いかけをするとよい答えが導きだされる。当たり前のような話だがこのよい問いを作れるかどうかが鍵になる。答えを自ら出すのでなく、相手に答えてもらう。そこに合意形成への大事なプロセスの鍵がありそうだ。

さてこうした問いかけだが、2年近く行ってきてたどり着いた聞き方のノウハウがある。
「考え込むような内容を聞いてはいけない。すぐに答えられるような質問であること」

たとえば聞きたいことであっても、難しい問題を、または本質的な問題ををいきなり聞いたりしてはいけない。考えないで答えられるような問いにしなければならない。考えることによって、真実が見えなくなるからである。少し哲学的だが、「知」というのは行為であったり、身体的な行動を通して起きている行為の中にこそ潜んでいる。本人も意識していないところに「知」が存在すると思う。だからすぐ答えられるような問いをつくること。例えば昨日を起きて何をしましたか。いつ、どこで、誰と、どのくらいと言ったような単純な問いをすることを心がけることだ。

そうして、でてきた答えの集積によって見えてくる何かがある。発見であり気づきである。参加者と一緒に「あーそうなんだ」と思える答えを発見することが問いかけの醍醐味である。回答した人がいつも気付かずにしていたことが、多くの人の行為を通して、「そうだったのか」と思うと、そのことが本当の自分の「知」となっていく、そこのプロセスで起きる感情を「共感」と読んでいる。

この膨大な数のデータから読み取れる発見は、それはまた次の「問い」となっていく。永遠に問い続けること、「問い」と発見を繰り返す、この作業の中から浮かんでくる実像が存在するのだ。(少し修正しました。11月4日)
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合意形成 2のつづき

昨日は結局書けなかった。続き、書きます。
合意形成のポイントはテーマやそれに参加するグループを小分けにすること。場合によっては同じテーマでグループごとで話すことも有効だ。とにかく全員が参加するということ。そのとき起きる全員のエネルギーが大きな力になる。WEB上では、言ってはいけない内容などは特にないが、参加者はみな紳士的で決して議論を壊してしまうような変な意見がでることもない。なぜならこの場はみんなのものだからだろう。このグループごとの答えが他のグループにも良い影響を与えて、合意形成が加速度的に、おおきな渦となって進んで行く。

ここでの学びは「ユーザーを信じきること、ゆだねること、そして一緒に進むこと」だった。

次回はもう少し、このコミュニティーへの問いかけの仕方について考えてみたい。
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合意形成 2
昨日に引き続き、合意形成についてもう少し書いてみようと思う。合意形成の仕組みの中で、最も大事なのは全体で合意をして行くという視点、参加するメンバーは、それぞれの役割があって、そのどれもがかけてはいけない大事な「部分」である、その「部分」が集まって全体を構成しているという考え方。誰かリーダーの一人の声で合意形成は出来上がるものではなく、時には反対意見も重要な意見となる。そのためにサイトの役割は情報の整理に徹するということで、かつ目に見えるものに変えていくという作業と言える。
これは通常の会社の中で行われているような会議ではなく、ファイリテーターの存在するようなワークショップの進め方に似ている。意見をぶつけ合いながら、相手の意見も参考にしながら考え方が進化していくのだ。この感覚をWEBの上でどう実現させていくのかがおもしろい所だ。

その時注意するのは、課題を整理するときに、細分化するということ、大きなかたまりのまま議論をしないということ。

〜すみません、ちょっと外出、続きはのちほど
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合意形成とは
WEBをつかった合意形成というのは、とても興味深く、おもしろい。この数年おこなってきた無印での取り組みから、僕は次のようなことに気付いている。

「少数の専門家より、WEBを使うことによって、普通の一般の人の方が、建設的で、創造的で、賢い意見を発し、かつ早いスピードで結論を導きだすということ」

最近までやってきたメルマガやアンケートでは、僕がなにか問いかけをすると、ユーザーがそれに返信、その内容を再整理することでさらに多くの人が、その問題についてコメントや提案をしてくれる。知らない間に、ひとつの方向が導きだされる。
さらにWEBの特質で多くの人が同時に参加できることで、その共同作業がお互いの力がぶつかりあい、シンクロし、すごいエネルギーとなることがよくおこる。あらかじめ用意された答えはなく、どこへ答えが進もうと一緒にそこを歩くことが大切だし、歩きながら発見する楽しみや、緊張感や、驚きもある。こうした企業とユーザーとのコミュニケーションの仕方を、この研究室ではもっと検証していきたいと思っている。時代は確実に変わろうとしている。

それは「普通の人がすばらしい答えを導きだす時代」と言えそうだ。
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