企業にとって、共感の仕組みをつくることが大事だとだれもが言う時代になりました。SNSなどの活用も多くの企業が行っていますが、そこでの課題は、コミュニケーションから見えてくるユーザーの声をどう本業につなげていくのかということが大事なのでしょう。
でも、今その答えをみんなが探していると感じています。
最近の私の考えは、コミュニケーションに関わる組織をしっかりと企業内部に作る時が来たと思っています。コラムやtwitterやface bookなど多くの場合、企業の誰かが少人数で始めることが多いのですが、これからは組織の中で、企業経営につなげる仕組みが必要な段階に来ているのではないかと思います。
仕組みを作る上でまず3つのチームが必要だと思います。
1 ユーザーとのコミュニケーションを行うチーム。このチームはコンテンツも考える。表層的な盛り上がりの話でなく、企業の未来を提示していく必要があるでしょう。
2 社会の声を社内に伝えていくチーム。このチームは社内のコミュニケーションを担当する。分析したことを、社内の文化に根付かせていくチームです。
3 商品開発やマーチャンダイザーと一緒になってものづくりをするチーム。本業とつなげていくチームです。そしてものづくりのプロセスを公開し、ユーザーとのリレーションを行っていくことも必要です。
この3つのチームに各部署の専門分野のエキスパートを投入。企業の中核に据える必要があります。特に宣伝や広報などもここと密接につながる必要があるでしょう。
これらをひとつの部門として、経営陣と直結していくことで、意思決定のスピードを速めていくことが可能になります。ユーザーとの関係が単に会話で終わるのでなく、そのことが企業の商品開発やサービスの開発に確実に反映してこそ、ブランドは確立されていくのです。
そして共感の仕組みが、本業に反映される仕組みに進化することが、さらなる共感と信頼をつくることになるでしょう。