暮らしと住まいについて考えています。
潜在意識をどう可視化するのか
 アンケートは潜在意識を読み込むことだと言われます。しかし一体どうやってそれを読み込むことができるでしょうか。随分前に、カウンセラーの友人からアドバイスをもらった大事な考え方があります。それは、彼が患者さんの状態を見る時に、患者さん自身の分析は参考にはするけれど、あくまでも自分で分析をしていくとのこと。その方法は、事実を聞いていくというのです。たとえば今朝起きてからの行動を教えてくださいとか、最近起きたもっとも気になることを教えてくださいというように、クライアントが考えずに答えることのできるような事実に注力するそうです。その事実の積み上げから、その行動とつながる、潜在意識を分析していくというのです。このことは私にとっては大きなヒントになりました。
患者さんは、考えてしまうような質問をしてしまうと、優等生になって、こちらの意図を考えてしまうともいいます。結果的に本当の姿を見つけることが難しくなるそうです。

それ以来、私は、どうして、とか好きですか、嫌いですかといったような質問はしないことにしています。例えば家事のアンケートであれば、朝起きてから寝るまで、何をどのくらいしたか。どこで、誰と、何を、といったような事実を聞いていくことでその実態を分析しようと心がけています。その事実から読みとれること、それが仮説となり、その仮説をまた確かめるためのアンケートやコラムを繰り返していきます。深層心理は、その事実につながる意識を見つけていく作業と言えます。あくまでも仮説を作ることなのですが、繰り返すことによって、その仮説はより確からしいものになるのです。

ちなみに、アンケートを設計する時に担当のMDなどからは、嫌いな理由を聞いてくださいとか、何色が好きか聞いてくださいとか、言われることがありますが、それは聞いてもそこらは何も潜在意識を見つけることはできないと考えた方がいいでしょう。回答者に考えさせてはいけないのがアンケートの基本だと言えます。
アンケートと合意形成 comments(2) trackbacks(0)
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アンケートと合意形成面白かったです。家を設計するときのヒヤリングとそっくりです。人間の生活は人それぞれで、設計者がとやかく言うものではありません。そこで、朝起きてから寝るまで、平日、休日、家族の方の生活を「聞きます」。ただ聞くだけです。感想やコメントはしません。最後につじつまの合わないところだけ聞きます。言い間違いや勘違いを確かめるぐらいにします。建築や空間のイメージを最初から言葉にできる人などそんなにいる分けないですから、私を含めて一緒に探していくと言うことになるのでしょうか?なんだか自分のやっていることが認められたようでとてもうれしく読みました。
from. ISTA | 2011/05/23 12:07 |
素敵な建築家像です。ただ聞いて整理していく。何度も繰り返しているうちに話している人が自分で気付いていく、そうなればいいですね。理想とは現実の行動の裏側にある深層心理であると思っています。コメントありがとうございます。
from. 土谷貞雄 | 2011/05/29 02:51 |
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